片流れ屋根は雨漏りが多いって本当?メリット・デメリットを紹介します
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カテゴリー:その他
スタイリッシュでおしゃれな片流れ屋根ですが、デザインがよいからという理由だけで採用してしまうと、後悔することになりかねません。本記事では、片流れ屋根の特徴を紹介していきます。
片流れ屋根とは
2面で構成される切妻屋根と違い、片流れ屋根は1方向だけに傾斜がついています。挟小地の住宅で用いられることが多い屋根ですが、近年ではシンプルなデザイン性が好まれ、一般的に広く取り入れられるようになりました。
片流れ屋根のメリット
片流れ屋根が選ばれている最大の理由はデザイン性です。ベランダや軒の出を最小限にし、箱型のおしゃれな住宅などを実現することができます。また、構造がシンプルなため、材料費や施工費を抑えることができる点でも選ばれています。
デザイン性やコストだけでなく、太陽光パネルの設置と相性がいいことも片流れ屋根が好まれる理由のひとつです。屋根の一面が広いので太陽光パネルが設置しやすく、南向きの屋根にして設置枚数を増やすことで発電効率の最大化が見込めます。
平家のデメリットである窓の低さも、片流れ屋根にすることで解決できます。軒先とは反対側の壁の高い位置に窓を設置すれば、十分な太陽光を取り入れることができるでしょう。さらに、屋根裏の広い空間は、収納スペースとして活用することもできます。
屋根のデメリット
片流れ屋根の最大の欠点は雨漏りしやすいことです。この点については後ほど詳しく説明しますが、ほかにも事前に知っておきたいことがいくつかあります。
一つ目は、雨どいにかかる負荷が大きく、壊れやすい点です。2方向に傾斜がある切妻屋根なら、雨が降っても2箇所の雨どいに水が流れるので、水量を分散できます。しかし、1方向にしか傾斜がない片流れ屋根は、ひとつしかない雨どいに雨水が集中してしまいます。
二つ目は、屋根に日光が当たる時間が少ないことです。屋根が1面しかないので、2面ある切妻屋根と比べて日光が屋根に当たる時間が短くなります。このことは、屋根材が壁からの湿気を吸収しやすくなることを意味し、屋根が腐食する原因にも繋がります。
また、外気を取り入れた換気がうまく行えないこともあり、住宅全体に湿気が溜まりやすいというデメリットもあります。
片流れ屋根が雨漏りしやすいのはなぜ?
片流れ屋根は雨漏りしやすいと耳にした人もいるかもしれません。しかし、なぜシンプルな構造にもかかわらず、雨漏りしやすいのでしょうか?ここでは片流れ屋根が雨漏りしやすい特有の理由を説明します。
雨漏りが起きやすい理由
片流れ屋根での雨漏り原因は、ほとんどが金属屋根材と外壁の接合部分への伝い水です。頂上付近にかかった雨水は、屋根の裏側を伝って外壁へと流れていきます。このとき、屋根と外壁の接合部分の処理がきちんとされていないと、素材が劣化していなくても雨水の侵入を許してしまいます。
ガルバリウム鋼板を使用した片流れ屋根には接合部分の明確な施工方法がなく、納まり(取り付け具合)を各工事店の技量・経験に任せているため、雨漏りするケースが多発しているのが実情です。
また、片流れ屋根は、軒が下りていない3面への直射日光や雨風によるダメージを受けやすい構造となっています。ほかの屋根形状と比較すると、屋根と外壁の接合部分が痛みやすく、雨漏りのリスクを高めてしまうのです。
雨漏りが起きてしまう原因についてはこちらのページでも解説していますので、気になる方はぜひご確認ください。
雨漏りしやすい箇所
片流れ屋根の雨漏りしやすい箇所は、棟板金とケラバです。
片流れ屋根の棟板金は、屋根の頂上部分に取り付けられていますが、形状の都合で屋根と外壁の接合部分に雨水が当たりやすくなっています。そのため、屋根と外壁の防水処理が甘いと、雨水の侵入を許してしまうことになります。
ケラバとは、雨どいが設置されていない斜辺のことです。切妻屋根と比べ、片流れ屋根はケラバの長さが2倍あり、軒先に向かって流れる水量も2倍です。そのため、雨漏りのリスクも上がります。
この場所も雨風の影響を受けやすい造りになっています。板金、破風板の劣化や破損によって雨漏りするリスクが高くなるので、定期的な点検や修理が必要です。
片流れ屋根の雨漏りトラブル発生時の対策
片流れ屋根のデメリットやその原因を理解して、どれだけこまめにチェックをしていても、自然災害の影響などで雨漏りは発生してしまう可能性があります。いつ雨漏りがしても対処できるようにしておきましょう。ここからは、万が一、トラブルが発生した場合の対策を紹介します。
棟板金をルーフィングで覆う
屋根の下に敷く防水シートのルーフィングに、「透湿ルーフィング」というものがあります。透湿ルーフィングは防水性だけでなく、通気性にも優れており、破れにくく丈夫なので雨漏り対策におすすめです。
透湿ルーフィングを棟板金全体に覆い被せ、外壁側へ垂らすだけで、弱点である接合部分への伝い水や雨風の吹き込みを防ぐことができます。雨漏りを未然に防ぐ対策にもなるので、ご自宅を守るためにも検討されてみてはいかがでしょうか。
ケラバに水切り板金をつける
ケラバからの雨水の侵入を防ぐため、屋根や外壁の接合部分に専用のシール付ケラバ水切り板金を取り付けることをおすすめします。
雨漏りの発生を招きやすいケラバに水切り板金を取り付けるだけでもよいのですが、水切り板金がシール付であれば、土ほこりの溜まりも防ぐことができます。これにより、詰まりからくる雨水のオーバーフロー(溢れ)を防止して、雨漏りのリスクを軽減できるのです。
まとめ
片流れ屋根は、おしゃれで理想の住宅を実現してくれる一方で、雨や風に弱く、雨漏りが発生しやすいというデメリットがあります。台風で色々な角度から暴風雨が当たる時期は、とくに注意が必要です。最低でも、毎年台風の時期が過ぎた頃に点検することをおすすめします。
片流れ屋根の雨漏り対策でお悩みの方は、ぜひアップリメイクへご相談ください。電話やメールだけでなく、非対面でのオンライン相談も実施しています。
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