雨漏りで電気がつかない!?漏電発生時のトラブルシューティングを解説
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カテゴリー:雨漏り
雨の日に電気の調子が悪くなって不安に思う人は少なくありません。雨漏りは、雨水が天井裏や壁内を伝い、電気配線やコードの絶縁体に入り込むことがあります。雨漏りで漏電が起こると、住宅火災にまで発展する可能性もあるため放置できません。
そこで今回は、雨漏りで漏電が疑われる際の調査方法と、対処法を解説します。漏電の復旧にかかる費用相場も紹介しますので、ぜひご覧ください。
該当したらヤバいかも!?雨漏りによる漏電発生の5つのサイン
雨漏りで漏電したら危険を回避するためにも早く気付きたいものです。漏電は、漏電ブレーカーや停電、電気代の請求書で気づく場合があります。
ここでは、雨漏りによって自宅に漏電が発生したときのサインを紹介します。
突然電気代が高くなった
漏電は、実際の使用量以上に電気が漏れている状態です。そのため、通常よりも電気代が高くなります。思い当たる節がないのに先月よりも電気代が高くなった場合は、漏電している箇所はないか確かめましょう。
しかし、現代は、分電盤に漏電遮断器がついているケースが多く、電気代よりも先に漏電遮断器が落ちて気づく場合がほとんどです。漏電遮断器がありながらも気づかなかった場合は、分電盤が正常に作動しているか調べましょう。
雨が降ったら停電する
雨が降ったときにだけ停電する場合は、雨漏りが原因で漏電が起こっている可能性があります。雨水で電気コードや配線が濡れると、電気が他の場所へ流れ出てしまうためです。
室内の電線だけでなく、玄関先や庭などの屋外照明も含めて漏電していないか確認しましょう。雨天時だけ停電する場合は、専門業者に漏電調査を依頼することをおすすめします。
漏電ブレーカーが落ちる
漏電ブレーカーが落ちる場合は、配線もしくは電気回路が漏電している可能性があります。漏電ブレーカーは、電気が流れ出ている箇所を感知すると安全のために落ちる仕組みです。そうなると、住宅全体が停電します。
漏電ブレーカーが反応するのは、主に電気器具の破損、湿気や結露によるショート、絶縁体の劣化などです。漏電ブレーカーが落ちた場合、火災や事故につながる可能性も捨て切れません。放置せずに、漏電調査を専門業者に依頼しましょう。
自宅の金属部分に触れるとピリピリする
自宅の金属部分に触れるとピリピリとした僅かな痛みを感じる場合は、漏電している可能性があります。金属部分が発熱し、ホコリなどに引火し火災が発生してしまうかもしれません。
自宅の金属部分で感じる漏電は、大変危険な状態です。さらに強い電流が流れ出る前に、専門業者に修理を依頼しましょう。
家電から水漏れしている
室内の結露や雨漏りによって水濡れしたコンセントや照明器具からは、漏電が起こる可能性があります。電気機器や配線が水濡れすると、絶縁体の間に水が入り込んで、電気が流れ出てしまうためです。
早急に漏電箇所の調査を専門業者に依頼しましょう。また、水濡れした電気機器は危険が伴うため、使用は控えてください。
雨漏りにより家で漏電が発生した場合の対処法
雨漏りによって漏電が発生したときのために、対処法を事前に知っておくことが大切です。雨漏りによる漏電の対処法は、住んでいる物件の種類によって違います。
ここでは雨漏りにより家で漏電が発生した場合の対処法を、戸建て住宅・分譲マンション・賃貸物件の3つのケースに分けて解説します。
雨漏りにより戸建て住宅で漏電が発生した場合
雨漏りにより漏電が発生した場合、お住まいが戸建て住宅であれば、電気保安協会か近隣の電気工事業者に連絡しましょう。
電気保安協会と近隣の電気工事業者に漏電調査を依頼する方法について、それぞれ詳しく解説します。
電気保安協会に連絡する
戸建て住宅で雨漏りによって漏電が発生した場合には、電気保安協会に連絡して漏電調査依頼を行います。
電気保安協会とは、電気設備に関する保安業務や電気設備の各種検査などを行う団体です。電気保安協会に調査依頼をすると、一般的には無料で対応してもらえます。
全国の電気保安協会のホームページは、下表をご覧ください。
名称 |
URL |
電気保安協会全国連絡会 |
https://denkihoan.org/ |
北海道でんき保安協会 |
https://www.hochan.jp/ |
東北電気保安協会 |
https://www.t-hoan.or.jp/ |
関東電気保安協会 |
https://www.kdh.or.jp/ |
中部電気保安協会 |
http://www.cdh.or.jp/ |
北陸電気保安協会 |
https://www.hokuriku-dhk.or.jp/ |
関西電気保安協会 |
https://www.ksdh.or.jp/ |
中国電気保安協会 |
https://www.ces.or.jp/ |
四国電気保安協会 |
https://www.sdh.or.jp/ |
九州電気保安協会 |
https://www.kyushu-qdh.jp/ |
沖縄電気保安協会 |
http://www.odhk.jp/ |
最寄りの電気保安協会を検索したい場合は、「電気保安協会」と検索窓に打ち込んで検索してください。最寄りの電気保安協会の、営業所マップと電話連絡先、営業時間などが表示されます。
近隣の電気工事業者に連絡する
戸建て住宅で漏電が起こった場合は、近隣の電気工事業者に連絡するのも方法の一つです。
しかし漏電に対応している会社は数多く存在するため、業者選びに迷ってしまうかもしれません。漏電の工事は電気工事を行うため、信頼できる業者に依頼したいものです。
信頼できる業者の選び方は、以下3つのポイントに注意しましょう。
- ・価格設定が明確である
- ・電気工事士の資格を持っている
- ・ホームページや口コミをみる
電気工事は、現地調査をみてみなければ正確な料金は分からないのが現実かもしれません。しかし、自社サービスに自信のある業者であれば価格設定も明確にできるはずです。ホームページを見比べて記載が明確である方を選びましょう。
漏電の修理は、電線などの電気工事を行うため、電気工事士の資格を持っている業者でなければ工事を行えません。電気工事士とは、電気設備の工事・取扱いを行う際に必要な国家資格です。業者のホームページに記載されていることが多いため、資格の有無を確認しましょう。
ホームページや口コミを見て、業者の雰囲気や価格設定を知ることができます。口コミは、実際に依頼した人が記入しているため、信頼できる情報と言えるでしょう。
雨漏りにより分譲マンションで漏電が発生した場合
分譲マンションに住んでいる場合は、漏電箇所が専用部・共用部かに関わらず、まずはマンション管理者に連絡しましょう。
他の世帯でも漏電が起こっている場合は、マンション自体の設備不良であるケースも考えられます。マンション側の設備不良であると特定できれば、自己負担なしで対応してもらえるでしょう。
また、分譲マンションの場合、共有部と専有部のどちらで漏電が発生しているかにより費用の負担先が異なります。共有部はマンション管理者、専有部はマンション住民が費用を負担する部分です。
通路やエントランスなどの共有部分である場合は、マンションの管理者がトラブル対応を行い、費用も管理者が支払います。
玄関ドアから内側の居住部分、つまり専有部分はマンション住人が管理する部分です。そのため住人の管理で電気工事を依頼・修理し、費用を支払う必要があります。
雨漏りにより賃貸物件で漏電が発生した場合
賃貸物件で漏電が発生した場合は、マンションの管理業者に連絡をしなければなりません。もし雨漏りや漏電などが起きていることを知った上で放置し、トラブルが起こった場合は、修理費用が入居者負担になる場合もあるため注意が必要です。
管理業者の連絡先が分からない場合は、入居時の契約書や重要事項説明書、賃貸住宅紛争防止条例に基づく説明書などを確認しましょう。管理業者として、会社名と連絡先が記載されています。
【参考】雨漏りによる漏電の修理は保険適用されるのか?
雨漏りによる漏電の原因が自然災害だと分かれば、火災保険が適用できる可能性があります。自然災害とは、風災・雪災・雹(ひょう)災・地震などです。経年劣化や入居者の過失が原因である場合は、火災保険が利用できないため注意しましょう。
契約している火災保険によって条件は異なりますが、一般的には、被害発生から3年以内に申告する必要があります。また、修理費用が20万円以下の工事は適用されないケースが多いでしょう。
漏電の発生状況を確認する3つの方法
「漏電かな?」と思った時に、発生状況を確認する方法が分かっていれば、万が一の際にも慌てずに済みます。漏電の発生状況を確認するには、以下3つの方法を試してください。
- 漏電ブレーカーを確認する
- 電力会社に依頼する
- 専用テスターで調べる
ここでは、それぞれの確認方法について詳しく解説します。
漏電ブレーカーを使って確認する
漏電が疑われる際は、漏電ブレーカーを使って発生状況を調べましょう。現在では、分電盤に漏電ブレーカーがついているケースが多くみられます。
分電盤は、3タイプのブレーカーによって機能しているものが主流です。左から、アンペアブレーカー・漏電ブレーカー(漏電遮断器)・安全ブレーカー(小ブレーカー)の順に並んでいます。
調べ方は下記の手順で行います。
- 漏電ブレーカーの「切」を確認する
- アンペアブレーカーの「入」を確認する
- 安全ブレーカーをすべて「切」にする
- 漏電ブレーカーを「入」にする
- 安全ブレーカーを1つずつ「入」にする
- 漏電ブレーカーが「切」になった回路に漏電箇所がある
上記の方法で漏電が疑われる箇所が特定できたら、電化製品のコンセントを抜きましょう。
このように漏電ブレーカーは漏電が疑われる際に重要な設備であるため、日頃から動作確認をすることが大切です。
電力会社に依頼する
漏電ブレーカーを確認して漏電に気づいたら、早めに電力会社か電気工事業者に漏電調査を依頼しましょう。電気配線工事を扱うには、電気工事士の資格が必要です。必ず自分では対処しようとせずに、専門知識を持つプロに修理を依頼してください。
漏電を放置するのは大変危険です。電気工事業者によっては土日問わず24時間対応してくれる会社もあります。安心して住宅に暮らすためにも、漏電には早めに対処しましょう。
専用テスター(クランプメータ)で調べる
漏電が発生しているかを調べるには、クランプメーターを使う方法もあります。クランプメーターとは、回路を切断することなく電流の測定が行える機器です。
クランプメーターで電線をはさみ込むと、流れる電流を早く簡単に測定できます。漏電は、本来流れてはいけない方向に電気が流れている状態です。機器の不具合で漏電が起こると、通常は0と表示されるクランプメーターの測定値に、数値が表示されます。
クランプメーターは操作が簡単な上、回路に直接接続することもないため安全に測定できる機器です。
雨漏りで漏電した場合の復旧費用
雨漏りで漏電した場合、修理する内容によってかかる費用が変わります。まず、雨漏りでコンセントやスイッチから漏電していると分かった場合は、壊れた箇所の交換が必要です。また、照明器具が原因である場合も考えられます。
もし分電盤に漏電ブレーカーがついていない場合は、漏電遮断器の取り付けをおすすめします。分電盤が壊れている可能性がある場合は、分電盤の交換が必要です。
工事内容別の、費用相場は下表の通りです。
修理内容 |
費用相場 |
漏電調査 |
約1〜3万円 |
コンセントの交換・修理 |
約3,000円/1箇所あたり |
コンセントの増設 |
約5,000円/1箇所あたり |
スイッチの取付け |
約8,000円/1箇所あたり |
照明器具の取付け |
約5,000円/1台あたり |
漏電遮断器設置 |
約5,000円〜10,000円 |
分電盤の設置 |
約35,000円〜4,000円 |
アース工事 |
約5,000円/1箇所あたり |
漏電の発生原因が雨漏りだった場合は、住宅の雨漏り修理費用がかかります。雨漏りにかかる修理費用について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
雨漏りによる漏電を防ぐために定期的な雨漏りチェックを
雨漏りで照明器具やコンセントに不具合を感じた場合は、早めに対処することが大切です。漏電ブレーカーを確認し、漏電している回路のブレーカーを特定し、切っておきましょう。
そして、漏電している状態のままの住宅に暮らすのは大変危険です。漏電は、専門知識と確かな技術を持つプロに修理を依頼することをおすすめします。
雨漏りは、放置していても状況が改善することはありません。大きな被害が出る前に、できるだけ早く専門業者に相談しましょう。
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