外壁塗装工事の保証期間はどのくらい?種類や保証内容と合わせて解説!
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カテゴリー:外壁塗装の基礎知識
外壁塗装を依頼したいと考えたり、自宅の塗装に劣化が見られたりした場合、「そもそも保証期間はあるのか」「どの程度の劣化なら保証対象になるのか」といった点が気になる人は多いでしょう。
この記事では、外壁塗装をした際の保証期間の長さをはじめ、保証の種類や保証内容を解説します。外壁塗装の保証期間について気になる方は、ぜひ読んでみてください。
外壁塗装工事の保証期間や種類は?
外壁塗装工事を行った場合、保証については複数の種類があり、それぞれ内容や期間などが異なります。以下では、外壁塗装の保証の種類や内容、保証対象の劣化症状や期間を解説します。
ただし、劣化症状の程度やメーカー・団体などによって保証内容や期間に差があることは留意しておきましょう。
保証の種類と期間
外壁塗装で受けられる保証の種類には、主に以下の3つが挙げられます。
- ・塗料メーカーの保証
- ・外壁塗装の業者の自社保証
- ・第三者の機関による保証
それぞれ保証元や期間などに違いが見られるので、気になる方は事前に確認しておきましょう。
塗料メーカーの保証
塗料メーカーの保証は、塗膜保証はほとんどないものの、製品保証は存在します。製品保証とは、外壁塗装工事で実際に使われた塗料に対する塗料メーカーの保証です。
塗料製品自体に欠陥や劣化がある場合、塗料メーカーが塗料代を上限として保証します。ただし、塗料そのものに対する保証ですので、工事内容については対象外になる点に注意しましょう。
塗膜保証があるのは、「日本ペイントのダイヤモンドコートによる塗膜保証付き保険(工事保証)」と、「エスケー化研と連盟で塗膜保証を付与している業者」の2パターンです。仕様によっては3〜7年の保証が受けられます。ですが、使用する塗料ごとに保証年数が異なるため、詳細は各加盟施工店に確認を取ってください。
外壁塗装の業者の自社保証
自社保証とは、外壁塗装の工事を行った会社が、自ら保証するパターンです。「自社保証」のほか、「独自保証」や「オリジナル保証」と称することもあります。保証期間は外壁塗装業者によって異なり、3年から10年が最も多いです。
自社保証がある会社であれば、「もし塗膜の剥がれやひび割れを見つけたら、どこに相談したらいいのだろう」という消費者の不安や悩みを解消してくれるので、安心して外壁塗装工事を依頼できます。
アップリメイクの工事保証は塗料によって異なる場合がありますが、おおむね5年から7年を保証期間としております。詳細が気になる方は、こちらのページをご確認ください。
第三者の機関による保証
保証の中にはリフォーム瑕疵(かし)保険や業者が加盟している組合・団体によるものもあります。もしも外壁塗装業者と急に連絡が取れなくなったり、業者が倒産してしまったりしても、代わりに団体や組合から保証を受けられるでしょう。
有名な団体や保証名としては、施工後から10年間受けられる建築産業専門団体連合会(建専連)の「長期性能保証制度」や、施工後から最長5年間受けられる保証日本塗装工業会(日塗装)の「ペインテナンス」などが挙げられます。
アップリメイクでは国土交通省大臣が指定している保険法人が設置した「JIOリフォームかし保険」の登録事業者ですので、しっかりとした保証体制を提供することをお約束いたします。
保証内容・対象
以下では、保証制度が適用できる主な症状を具体的に紹介します。ただし、施工業者や団体によっては保証の対象外になる可能性もあるため、参考としてご確認ください。
外壁・屋根の塗装の割れやはがれ
外壁や屋根の塗装がはがれていたり、ひびが入って割れたりしていたら危険な状態です。塗装を施してから3年以内に塗膜がはがれたり割れたりした場合は、施工不良の可能性が高いといえます。
塗膜の劣化を放っておくと、雨や害虫の侵入によって雨漏りに発展したり、木の柱が食い潰されたりする原因となり危険です。そのため、「ちょっと塗膜が傷んだくらい」とは考えずに、すぐに対処する必要があります。
もし外壁・屋根の塗装の割れやはがれを見つけたら、保証制度の利用を考えたうえで専門の業者に相談してみましょう。
チョーキング
チョーキングとは、外壁の塗膜が劣化することで起こる現象で、外壁を触ったときに指にザラザラとした粉が付着します。この粉は塗料に色をつける顔料で、下地がしっかり塗られていなかったり、塗料に塗りむらがあったりするとチョーキングが起こることがあります。
チョーキングを放っておくと塗膜にひびが入ったり、破れたりする可能性があるため危険です。そのため、なるべく早めに保証制度を使って再塗装してもらいましょう。
外壁・屋根の色あせ
外壁や屋根の色が、塗り替え直後よりも薄くなっている、白っぽくあせている状態が見られれば色あせと判断して良いでしょう。
見た目が変わってしまうことはもちろんですが、長期にわたり放置すると塗膜がはがれたり、めくれたりする可能性があります。
塗り替えてから数年も経たないうちに色あせが起こったら、施工不良の可能性があります。日ごろからよく外壁や屋根の色を観察しておき、色があせていないかをチェックしておきましょう。
付帯部分の破損や劣化
付帯部(ふたいぶ)とは、外壁や屋根における細部・役物を意味します。「破風板(はふいた)」「雨樋(あまどい)」「軒天井」「雨戸」などが一例です。
付帯部には小さな部品が使われていたり、素人目にはわかりづらい箇所に設置されていたりするため、劣化していることに気づくのは難しいでしょう。
そのため、付帯部が破損・劣化しているかどうかを、定期的に外壁塗装業者に点検してもらうことをおすすめします。
また、自社保証の場合、付帯部を制度の範囲内とするかは業者によって異なります。残念ながら、自社保証では付帯部を保証対象外と設定している業者の方が多いのが現状です。
この場合、リフォーム瑕疵保険なら対応しているケースがあるので、第三者機関に確認を取っておくとスムーズです。
免責事項について
外壁塗装工事を発注する際には、あらかじめ保証の対象外となる内容が免責事項で定められています。そのため、施工業者と実際に契約を結ぶ前に確認しておくことが大切です。もし以下の出来事が起きた場合は、ほとんどの場合保証が受けられないので注意しましょう。
- ・地震、噴火、洪水、津波、台風、暴風、竜巻、豪雨、地盤沈下などの自然現象が原因の場合
- ・火災、爆発、落雷などの外部要因が原因の場合
- ・暴動、騒擾(そうじょう)などが原因の場合
- ・保証対象部位以外の損傷
- ・工事請負業者以外の作業が原因の場合
- ・家主の使用上の誤りによる破損・事故など、家主の維持管理に問題があった場合
- ・摩擦、消耗などの経年劣化
- ・施主の指示が原因の場合
- ・工事した際に発見が困難だった建物の不具合
外壁塗装の保証における注意点(トラブル例)
外壁塗装の保証におけるトラブルの事例を紹介します。いざ外壁塗装を業者に依頼したのに、保証してもらえなかったとなると悔しいものです。以下では実際の事例を紹介しますので、気になる方は参考にして、自分が当事者にならないように注意しましょう。
外壁塗装工事の保証書を作成してもらっていなかった
外壁塗装の保証を受けるのは、施工されてから数年後から十数年後のケースが多いです。保証期間や対象範囲などを時間とともに曖昧にさせないためにも、保証内容は書面にて受け取るようにしてください。保証書の発行について会社から説明がないときは、なるべく早く自ら確認しましょう。
保証書には内容や期間のほか、施工の工程や実際に使用した塗料などの記載があると安心です。保証書を受け取ったら、「口頭で説明・約束したことまで丁寧に載っているか」「不明点や疑問点が湧くような書き方になっていないか」などをよく確認してください。
また、保証書の発行や内容の説明を求めても、外壁塗装業者の担当者が濁すような態度をとる場合は、悪徳業者の可能性もあります。少しでも違和感を感じる場合は、ほかの業者に外壁塗装を任せましょう。
保証制度を使えるつもりだったが対象外だった
自分では保証制度の対象だと思って問い合わせたものの、外壁塗装業者にとっては対象外だったというトラブルはよくあります。会社が設けた自社保証で起こりやすいので、充分に注意してください。
保証書の内容は必ず読んで、保証内容の詳細な説明を受けておきましょう。特に雨樋いや破風板といった付帯部のような細かい箇所だと保証の対象外になりやすいため、契約内容を事前に確認しておきましょう。ちなみに、多くの業者が自社保証では付帯部を対象外としています。
外壁塗装業者が倒産してしまった
「外壁塗装業者が倒産してしまった」というトラブルは、10年以上の長期的な自社保証を謳っている外壁塗装業者で起こり得ます。創業して10年も経っていないにもかかわらず、10年を超える保証をしている業者は、トラブルに発展する確率が高いため、避けておくと無難です。
そのため、創業年数よりも自社保証の年数が長い会社には注意を払いましょう。最も耐用年数が長い塗料でも20~25年ほどが相場であるため、保証制度を20年以上に設定することは、現実的ではありません。
もし優良な外壁塗装業者であれば、長くても10~15年程度の保証期間にしているでしょう。
外壁塗装の保証期間・保証内容まとめ
外壁塗装で受けられる保証の種類は複数あるためで、事前にどの保証で対応してもらえるのかを、調査しておくことをおすすめします。
また、保証内容や期間などを細部まで確認していなかったために、想定していた保証をしてもらえなかった、というケースは避けたいところです。
「保証対象になるのか分かりづらい」といった不安を覚えたら、すぐに外壁塗装業者に確認を取ってください。自分の思い込みや業者との認識の齟齬でトラブルに巻き込まれないように注意しましょう。
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