外壁塗装は雨の日でも大丈夫?雨が塗装に与える影響は?

作業中や乾燥中の降雨は、塗装に悪影響をもたらします。水分が含まれることで仕上がりが悪くなり、耐久性にも問題が出ます。塗装業者は雨が降ると作業を中断するのが一般的で、、それを踏まえて工期には余裕を持たせるものです。


とはいえ工程や用いる塗料によっては、雨の影響を受けない場合もあります。降雨時の作業は必ずしも即中断というわけではありません。雨の場合の対応については、あらかじめ業者に確認しておく必要があるでしょう。


この記事では、雨が外壁塗装の与える影響に関して解説していきます。

外装塗装は雨の日でも施工できる?

外壁・屋根の塗装は、雨の日に行なわないのが一般的です。理由は仕上がりや品質が十分でなくなくなる、作業効率が下がる、濡れた足場で事故が起こる可能性も高まるなどが挙げられます。

雨の日に外壁塗装作業はしない

雨の日に外壁塗装工事は行わないのが原則です。塗料についての注意書きが書かれたカタログにも「降雨のおそれのある場合および強風時には、原則として塗装を行わない」といった記載があります。この理由を詳しく解説します。

塗装に弊害が出る

雨の日に行った塗装は品質が落ちる以外にも、様々な弊害が考えられます。


雨が振ると塗料が流されてしまうため、塗装の仕上がりや作業効率が悪くなってしまいます。塗料に雨が当たると仕上がりにムラができてしまったり、光沢が得られなくなったりしてしまい、強固な塗膜が作られません。そのため塗料本来の性能を十分に発揮することができなくなります。


また湿気が原因で乾燥に時間がかかってしまい、塗料の密着も悪くなってしまいます。不完全な状態で上塗りを行う原因になり、乾燥後には塗膜が膨らんだり、はがれやすくなったりします。


雨や湿度の高さによる塗装不良が起こったら、その箇所のみ剥離・再塗装を行わなくてはいけません。そうなると作業効率も大幅に下がってしまいます。

雨天時は作業員にも危険が伴う

雨天時の作業は塗装品質や効率が下がるだけでなく、安全性の面でも問題があります。


特に危険なのが高所作業です。足場が濡れて滑りやすくなってしまうため、危険性が高くなります。そのため雨が降っているときは、原則として塗装作業は行いません。


目安は湿度85%以上です。塗装品質や安全性に気を使っている業者なら、湿度計を現場に設置しています。

雨天時に塗布できる塗料もある

雨天時の外壁塗装は避けるべきですが、工程すべてがストップするわけではありません。足場の組み立てや解体は可能で、塗料次第で塗装もできます。


たとえば関西ペイントの下塗り材「アレスダイナミックフィラー」は、強化剤を加えることで多少の雨が降っていても塗装が行えます。


とはいえ雨にもかかわらず塗装が行われるのは不安に感じる人も多いでしょう。事前に業者に確認してみるとよいでしょう。

天気予報をふまえてスケジュールを組んでもらう

外壁塗装業者は長期の天気予報を参考にしてスケジュールを組んでいます。このことは、もちろん屋根の塗装工事でも同じです。


塗装した箇所が雨に当たってしまうと、工事をやり直さなければなりません。そのため雨が降りそうな日には最初から作業予定は組まれていません。また突然雨が降ってきた場合には、作業は中断せざるを得なくなります。


それだけに雨が降りがちな季節は工期が長くなってしまい、延長になることもあります。

雨が外壁塗装工事に与える影響

雨でスケジュールが伸びてしまうのは、外壁塗装工事ではよくあることです。雨のおかげで仕上がりや性能が十分ではない仕事になってしまうのは、多くの外壁塗装業者が本意ではないと考えています。


ここからは、より具体的に雨が塗装工事に与える影響に関して解説していきます。

塗装作業に悪影響を与える

塗装が雨で流れてしまうと仕上がりがまだらになってしまったり、表面に十分な光沢が得られなかったりして美しい仕上がりになりません。また丈夫な塗膜が形成されず、はがれたりひび割れが起きたりすることから、耐久性も大幅に落ちてしまいます。


これらの影響はクレームに繋がりやすくなり、雨の日に行った作業はやり直さなくてはなりません。


仕上がりが悪い箇所は、再度上から塗装を重ねることになり、はがれたりひび割れが起きたりしそうな箇所は、いったん塗装をはがしてから、再び作業をおこなうことになります。


これら雨による悪影響は仕上げに行う上塗りだけでなく、下塗りや中塗りでも起こります。

下塗り作業時または終了後に雨が降ってきたとき

外壁塗装は下塗り・中塗り・上塗りと、通常3度塗り重ねます。下塗りは下地と塗り重ねる塗料を密着させるために行うもので、中塗りや上塗りとは異なる塗料が用いられます。


下塗りの作業中や作業後に雨が降ってきたなら、下塗りがその後の塗りを安定させる役割を果たさなくなってしまいます。そのため作業は中断され、後日塗り直しということも起こります。


作業中や作業後の雨だけでなく、作業前に降った雨や朝露などで下地が濡れてしまっているケースでも、特別な下塗り剤を用いていない限り、塗装は行なわれないのが一般的です。

中塗り・上塗り作業時または終了時に雨が降ってきたとき

中塗り・上塗りでも作業中の雨は厳禁です。雨が降りそうな日には最初から予定を組むことなく、突然の雨なら作業を中断することになります。中断した後は、水性塗料なら工程を再度やり直しです。


油性塗料はにおいが強いので外壁塗装にはあまり用いられなくなりましたが、屋根の塗装で用いられることがあります。油性塗料での作業中に雨が降った場合は、密着度合いのテストが行なわれます。そこで塗料の密着が不十分なら、終えた塗装を剥離して再度塗装を行なうといった流れです。


作業終了後の雨については、中塗り・上塗りの乾燥の度合いによります。塗料ごとに定められている乾燥時間が過ぎているなら基本的に問題はありません。塗装完了後すぐに雨が降るなど乾燥が不十分な場合には、塗り直しが必要になることもあるでしょう。

雨により工期が伸びる

外壁塗装や屋根塗装は降雨で大きな影響を受けてしまうため、工期はあらかじめ余裕を持って組まれます。通常の外壁塗装の工期は10日前後ですが、梅雨時など雨がちな季節には3週間程度の予定が組まれることも珍しくありません。


一方で雨が降ってもよほどの悪天候でもない限り、進められる工程があります。近隣へのあいさつ回りや、高所作業用の足場の設置・解体、下地の汚れや古い塗料を落とす高圧洗浄、他に塗料が付着するのを防ぐ養生などです。


また、特殊な下塗り剤を用いることで、少々の雨でも塗装作業を進められるケースもあります。

追加料金は発生しない

雨が降ると作業が進まないのが外壁塗装ですが、あらかじめ余裕を持って予定が組まれています。それでも予定外の雨が降ってしまうと、予定がさらに伸びてしまうことが起こるでしょう。


通常の塗装業者なら、雨による工期の延長で追加料金は発生しません。気になる場合は見積もり時に確認しておきましょう。

外壁塗装の途中で雨が降ってきた場合の施主の対応

降雨の際に作業を中断することを、あらかじめ約束しておくことをおすすめします。もし雨が振っていても塗装作業が行われているのであれば、中断するようお願いしましょう。


雨による影響が心配ならば、塗装面を確認してみましょう。どうしても気になるようなら、業者に塗り直しをお願いしてみましょう。


作業中の降雨は塗装の仕上がりだけでなく、日程にも影響を与えます。どの程度工期が延びるかも確認しておきましょう。

まとめ

塗装工程での降雨は、仕上がりや品質に悪影響を与えます。安全面にも問題があるため、依頼は雨が多い時期には避けることをおすすめします。


しかし雨が降っていても問題がない工程も中にはあります。雨が振ったら作業を行なうのかどうか、契約時には確認しておくことが大切です。


雨が多い季節に外壁塗装を依頼しなければならないことも起こるでしょう。その場合は以下のリンクも合わせて参考にしてみてください。


外壁塗装で雨ばかりの場合について詳しく確認する

 
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