外壁塗装の契約書なしはトラブルの元!正しい作り方を解説!
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カテゴリー:外壁塗装の基礎知識
外壁塗装を契約する際には、契約書の重要性についてしっかりと学んでおくことが大切です。
契約書の役割や注意点を知らないと、不利な契約を結んでしまう可能性もあります。特に外壁塗装を初めて行う場合は注意しておきましょう。
この記事では外壁塗装における契約書の役割、書面の正しい作り方、必ず押さえるべき注意点について詳しく解説します。
外壁塗装の請負契約書の3つの役割
外壁塗装工事では建設業法のルールに従い、請負契約書を交わす必要があります。ここでは、なぜ請負契約書を結ぶ必要があるのか、その役割を3つ紹介します。
契約書の重要性を理解するためにも、ここできちんと学んでおきましょう。
契約内容の共有
請負契約書を交わすのは契約内容をお互いに共有するためです。
これから実行する契約内容をきちんと明文化することで、両者の思い違いや解釈の違いを埋めるのに役立ちます。口約束だけだとお互いの考えにギャップが生じやすいため、トラブルを引き起こしかねません。
また、契約書は法律上かなりの強制力を持っているため、何かトラブルが起こった場合に自分の身を守ることが可能です。
そのため、契約書を結ぶ際は記載されている内容を詳しく確かめ、納得した上で署名・捺印するようにしましょう。
トラブル予防
「言った」「言わない」という無用なトラブルを避けるのも、請負契約書の大切な役割の一つです。
契約書は当事者間の了承を得た上で署名・捺印するのが基本です。そのため、契約書を見れば合意をもって交わされた内容が一目でわかり、証拠として提示できます。
契約内容にトラブル解決手段が記載されていれば、より強い影響力があります。万が一何か起こった場合でも、契約書を元に迅速な対応が可能です。
前もって考えられるトラブルと、その解決手段をきちんと明記できるのは、文書化された契約書ならではのメリットです。契約を円滑に進める上でも、契約書の交付は欠かせません。
重要な証拠書類
契約書は義務の履行を間接的に強制する役割があるため「重要な証拠書類」として扱われます。
契約を交わす際、両者間の同意を明らかにするためにも署名と捺印は必須です。署名・捺印することで、口頭では強制力がなかった約束事も強く結ばれます。
契約書を作成すれば、相手が忘れてしまうリスクを抑えることも可能です。また、自分自身が契約内容を思い出すことにも役立ちます。証拠書類である契約書は、両者間の記憶にとどめるという効果もあります。
外壁塗装の請負契約書の作り方
外壁塗装の契約書の作り方を学んでおくことで、不正な契約を結ぶリスクを抑えられます。
ここからは一般的な契約書のひな形、記載内容、取り交わし方について詳しく解説するので、しっかりと覚えておいてください。
外壁塗装の請負契約書のひな形
一般社団法人リフォーム推進協議会が配布している契約書を例に紹介します。
上段には工事名称、工事場所、工事期間、請負金額、支払方法が記載されています。請負金額は本体価格と消費税を分けて表記することもあるのが特徴です。
下段には注文者と請負者の情報が記載され、両者の捺印欄があります。右上には工事金額に適した印紙を貼り付けます。
契約書は必ず請負者が2部作成し、注文者と請負者にそれぞれ1部ずつ交付されます。
引用:住宅リフォーム工事標準契約書(中・大規模工事用)|一般社団法人
請負契約書の記載内容
請負契約書には工事に関する事柄が細かく記載されています。ここでは一般的な記載内容について、大まかに見ていきましょう。
工事内容
工事内容は外壁塗装の契約書において、最も重要な部分です。工事名や工事場所といった基本的な内容が記載されています。
どのような塗装工事を実施するかを明記し、両者に食い違いを発生させないことが目的です。
この項目をハッキリさせておかないと、不利な契約を結ばされたり、トラブルを引き起こす可能性があるので注意しておきましょう。
より細かい事項に関しては、請負代金内訳書などに書かれる場合もあります。実際に外壁塗装するのは建物のどの部分か、屋根塗装はやってくれるのか、といった詳しい情報については内訳書で確認してください。
工事期間
塗装工事がいつから始まっていつ終了するのか、具体的な工事期間を記載します。
この工事期間は、雨の日に工事ができないことや業者の営業日などを考慮し、通常よりも少し長めに設定されるのが一般的です。
工事期間を明記することで大まかなスケジュールを把握でき、工事が適切に進んでいるかどうかの判断基準になります。遅れている場合は、業者にどのような対応を取ってもらうかを話し合う必要があります。
また、工事のスケジュールを周囲に伝えられるので、ご近所トラブルを避けることにも役立つでしょう。
契約日
契約日も請負契約書上では必須事項です。
いつ契約を交わしたのかをハッキリ記載することで、何かトラブルがあったときに役立ちます。
見落としがちですが、万が一書かれていない場合は業者に確認するようにしましょう。
請負金額
塗装工事の費用を記載します。
総額だけでなく足場設置費や高圧洗浄費など、請負代金内訳書に記載された各工程の工事費用を契約書にも明記します。不正な金額を支払うことがないよう、どの作業にいくらかかっているのか細かくチェックしてください。
本体価格と消費税を分けて書く場合が多いので、この部分もしっかり見ておきましょう。提示された金額が実は税抜価格で、想定よりも高くなってしまったというトラブルも考えられます。
支払い方法と支払日
外壁塗装の支払い方法や時期には、いくつかの選択肢があります。そのため、契約書には支払いに関する事項を必ず記載しなければなりません。
支払い方法は振込、現金手渡し、カード払いの3パターンが一般的です。ただし、塗装工事の費用は高額になる場合が多いため、手渡しよりも振込かカード払いの方が安心でしょう。振込には手数料がかかること、カード払いには利用限度額があること、に注意してください。
また、支払い時期は全額完成後支払い、全額前払い、半額前払い+完成後支払いの3パターンがあります。万が一トラブルが発生した場合を考えると、全額完成後支払いを選択するのがおすすめです。前払いしたのに工事が開始されない、連絡が取れなくなった、といったリスクもゼロではありません。
保証内容
塗装工事によって第三者が損害を受けた場合に誰が責任を取るのかという点に関する保証内容を記載します。
外壁塗装業者は基本的に賠償責任保険に加入しているので、何か問題が起こった場合には保険会社が賠償金を支払ってくれます。塗装が飛散した場合の原状回復、工具が落下して通行人にケガを負わせた場合などが保険適用範囲です。
また、塗装の保証に関しても契約書に記載します。工事完了後に塗装がはがれてしまった場合は修繕する、といった内容です。民法では第六百三十四条~第六百三十七条にて「請負人の担保責任」が定められており、業者に過失があった場合は責任を負って修繕する必要があります。
署名・捺印
業者の担当者がわかるよう、署名と捺印をもらいます。
また、署名と捺印は契約書の内容を承諾したという意思表示でもあります。ない場合は契約書としての効力が失われる可能性もあるので、必ず確認しましょう。どちらか一方が不足している場合も要注意です。
請負契約約款
請負契約約款とは、契約書では表記しきれない、より詳細な内容が記載された文書のことです。契約書は基本的な内容がわかりやすく書かれているのに対し、約款は専門用語などを用いて契約に関する決まりごとが細かく書かれています。
約款は内容が多いため、別紙対応の場合もあります。もし契約書になければ、必ず有無を確認しましょう。
請負契約書を取り交わす手順とポイント
外壁塗装を初めて契約する方は、契約締結までの流れを確認しておきましょう。ここでは契約の基本的な手順と各項目の注意点について簡単に説明します。
1.最終見積もりを確認
塗装工事では最初の見積もりから内容変更する場合がほとんどです。最終調整された見積もりを必ず提示してもらい、納得できる内容かきちんと確認しましょう。
2.契約書の内容を確認
署名捺印をする前に契約内容や注意事項をチェックしましょう。不明点や納得いかない点が少しでもあれば、業者に確認してください。
3.契約書約款の確認
優良業者は約款の内容について必ず説明します。約款を渡さない、説明してくれない、といった業者には注意しましょう。
4.双方で署名
契約書と約款の内容に納得したら、自筆でサインし印鑑を押します。契約書に貼り付ける収入印紙は業者と折半になります。
5.双方で契約書を保管
契約書は両者が1部ずつ保管します。できれば複写式の契約書を交付してもらうようにしましょう。
外壁塗装の契約書の注意点
トラブル回避のためにも、契約書で注意すべきポイントを押さえておきましょう。
ここでは、外壁塗装の契約書でよくある失敗やチェックする項目を4つ解説します。
複写式を使用
契約書は請負者と注文者の双方で1部ずつ保管しなければなりません。契約内容の改ざんを防ぐためにも、複写式の契約書を交付してもらうようにしましょう。
複写とは「元のものと同じものを作ること」を意味しますが、単にコピー印刷したものとは異なり、原本と同等の効力を持ちます。原本と同じ内容の写しを作成することで、勝手に書き換えられるリスクを防ぐことが可能です。
双方が持つ契約書に相違がないように注意しましょう。
クーリングオフに関する記載事項の確認
クーリングオフについて「8ポイント以上の赤字フォント」で記載されているかチェックしましょう。
クーリングオフ制度とは、契約日から8日以内であれば無条件に契約解除できる救済措置のことです。訪問販売や電話勧誘で契約した取引が対象で、外壁塗装工事でもクーリングオフを適用できます。
契約書にクーリングオフの内容を記載する場合は、文字の大きさとカラーが決められています。単に内容を見るだけでなく、字体についても確認するようにしてください。ルールに従っていない業者は信頼できるとは言えません。
記載した内容に相違がないか署名する前に確認
契約書に署名・捺印すると、契約内容をすべて承諾したことになります。そのため、署名する前にあらためて記載された内容を確認するようにしましょう。
チェックすべき項目は以下の6点です。
1.工事名、工事場所、工事期間
2.契約日
3.請負金額
4.支払方法、支払日
5.保証内容
6.両者の署名、捺印
上記の内容に相違がないことを確認したら署名捺印します。気になる点があれば、この段階で業者へ問い合わせるようにしてください。
収入印紙の貼付
外壁塗装の契約書は課税文書に分類されるため、印紙税の支払いが義務付けられています。
上記で説明したように、契約書は2部必要となりますが、どちらの書類にも収入印紙の貼付が必要です。たとえお客様控えであったとしても課税対象となります。
ただし、請負金額が1万円以下の場合は貼付不要です。外壁塗装で1万円以下となるケースは稀ですので、基本的には収入印紙が必要と覚えておきましょう。
まとめ
外壁塗装を依頼する場合、契約書は非常に重要な書類です。
契約書の役割、正しい記載内容、交付時の注意点を知らないと、トラブルの元となります。特に塗装工事を初めて依頼する方は、契約書の重要性をしっかりと学んでおきましょう。
アップリメイクでは、契約内容に相違がないよう正しく契約書を作成しています。万が一、ご不明点や疑問点があればすぐにお答えしますので、お気軽にお問合せください。
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