お金がないときに外壁塗装する方法や注意点を解説
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カテゴリー:外壁塗装の価格
外壁に触れたら粉が付くのであれば、外壁塗装が劣化していることが考えられます。そのままにしておくと下地がダメージを受けるようになり、ついには家の骨組みの劣化を招いてしまいます。
この記事では外壁塗装にかかる費用の抑え方について、解説します。また外壁塗装が必要な理由や、避けた方が良いDIYでの塗装、業者選びの注意点などについても見ていきましょう。
外壁塗装はお金がなくてもやらねばならない
外壁を再塗装せず放置していると、サイディングやモルタルの外壁ならひび割れが、ガルバリウムなら腐食が起こります。劣化した箇所から雨水が侵入するようになるため、家の骨組みである、木や鉄骨を腐食させてしまうこともあるでしょう。木造住宅ならシロアリが発生する可能性もあります。
外壁の再塗装は確かに高額なリフォームです。しかしひび割れが発生すると、補修はさらに高額になりますし、家の骨組みのダメージを補修とするとなると、外壁の再塗装とは比べ物にならないくらいの費用がかかってしまうでしょう。
リフォーム費用は、なるだけ積み立てておく必要があり、工夫してでも再塗装にかかる必要があります。
お金がないときでも外壁塗装するための5つの方法
手元に外壁塗装に十分なお金がない場合、工夫できる方法は5つです。このうち最初にお話しするのは支払いの工夫、1回払いでは重すぎる負担を、月々に分割することで軽くする方法です。
残りの4つについては「2.塗装費用を少しでも安く抑える」で解説します。
1.リフォームローンを組んでお金を工面する
まとまった支払いを、月々の返済に回せるというのがリフォームローンのメリットです。
定期預金などを切り崩すこともなく、余裕ができた時に繰り上げ返済もできます。一方で低いとはいえ金利がかかるのがデメリットです。ローンを組むためには審査を通過する必要もあります。
住宅ローンを組んでいる金融機関からの借入
もし住宅ローンの返済中なら、お世話になっている金融機関に相談するのをおすすめします。
住宅ローンを組む時に通過していることから、審査に通るか不安になる必要はほとんどないでしょう。返済が進んでいるという実績もあるため、優遇金利の提案ももらえるかもしれません。また金融機関によっては、低金利のリフォームローンも用意されています。
一方で外壁塗装に使えるようなローンがなく、高金利のものしかないというケースも考えられます。また、自動車など他にも高額なローンを組んでいる場合、審査を通過できないというケースもあるでしょう。
住宅ローンを組んでいる金融機関は安心ではありますが、必ずしも有利ではありませんし、絶対に借りられるわけではないことも理解しておきましょう。
銀行からの借入
給与が振り込まれる口座があるなど、付き合いのある銀行から借りるのも良いでしょう。銀行からの借入れは「有担保」と「無担保」の2種類があります。
有担保とは返済ができなくなった場合にそなえて、土地や建物を保証として差し出すことです。審査は厳しく時間もかかる傾向にありますが、1%以下といった低金利で借りられるメリットがあります。
無担保での借入れなら、土地や建物を保証にする必要はありません。審査にもそれほど時間はかかりませんが、金利は3~18%と高くなってしまうのがデメリットです。
しかし会社ごと付き合いのあるような銀行なら、金利を優遇してくれる可能性があります。また、リフォーム用の金利を抑えたローンを利用できる場合もあります。
信販会社からの借入
外壁塗装業者に紹介してもらうなど、信販会社でローンを組む方法もあります。審査や手続きがスムーズに進むため、早ければその場でローンが組めるかわかります。また、ご自身で信販会社を探すのも良いでしょう。
信販会社を利用するメリットは審査が早いことに加えて、会社によってポイントがたまるなどの特典を用意していることです。また「団体信用生命保険」に加入できる可能性があるのも、メリットといえるでしょう。
団体信用生命保険とは加入することで、借入れをされた方に万が一のことがあった場合、遺族の返済義務はなくなるというものです。
信販会社でローンを組むデメリットは、総じて金利が高めなところです。利用の是非を判断するのに、他の金融機関の金利も把握しておきましょう。
2.塗装費用を少しでも安く抑える
手元に十分なお金がない場合、ローンを組んで支払いを工夫する以外にできることは、以下の4つです。
● 相見積もりを取る ● 閑散期を選ぶ ● 現金払いにする ● 塗料のグレードを落とす |
つまり、外壁塗装にかかる費用を相場より安く抑える方法です。そのためには相場の把握が必要です。以下のページを参考にしてください。
相見積もりを取る
外壁塗装の前には必ず相見積もりを取りましょう。相見積もりとは同じ内容で、複数の業者から見積もりを取って比較することです。
意中の業者がいる場合は、他の業者を引き合いにすることで、金額を少しでも下げる材料になります。意中の業者がない場合なら、最も安いところを知ることができる上に、やり取りするうちに業者の人となりを理解することもできるでしょう。
注意すべきは見積もりを安く見せるために、塗料のグレードを落としたり、付帯工事を省いたりする業者がいることです。
見た目の金額だけに惑わされることなく、同じ内容で比較することが大切ですし、見積もり書には、可能な限り詳しく工事内容を記入するよう求めましょう。
閑散期を選ぶ
閑散期と呼ばれるヒマな時期なら、社員を遊ばせておくよりもマシと考え、少し安い価格でも外壁塗装を請け負ってくれる可能性があります。リフォーム業界の閑散期は、一般的に夏と冬とされていますから、お金に余裕がないならば、その時期を狙って見積もりを依頼してみましょう。
反対に注意すべきは、忙しい時期に仕事を依頼してしまうことです。断られても当然、仕事を取れればラッキーという金額で、見積もりを提出するケースもありますから、総じて割高になってしまいます。
リフォーム業界の繁忙期は春と秋ですが、台風や大雪などの災害が発生したときは、業界全体がにわかに忙しくなり、他の仕事を受けていられなくなります。
またリフォームを対象にした国や自治体の補助金・減税制度の締め切りが近づくと、駆け込み需要が増えて業界全体が繁忙期となりがちです。
現金払いにする
クレジットカードを使わないというのも、外壁塗装にかかるお金を抑える方法の一つです。
業者にとってはクレジットカードを使われることは、手数料の3%をクレジット会社に取られてしまうことからデメリットしかありません。「クレジットカードを使いたいけど、現金払いにする」と伝えることで、手数料分くらいの割引を期待できるかもしれません。
一方で外壁塗装を依頼する側としては、ポイント付与がないデメリットがあります。実費を抑えるメリットと比較する必要があるでしょう。
塗料のグレードを落とす
資材費を抑えることで、外壁塗装にかかる費用も抑えられます。
塗料のグレードと耐用年数はほぼ比例するため、グレードを上げることで次のメンテナンスまでの期間を稼げます。しかしお金に余裕がないなら、あえて低いグレードの塗料でメンテナンスの時期を乗り越え、次に塗装が必要になるまでの時間を使って、費用を貯めるのも有効です。
無機塗料の耐用年数は魅力的ですが、とりあえずシリコン塗料を選んでおくという手もあります。
3.助成金や補助金を活用する
国や地方自治体が、外壁塗装に使える助成金・補助金を用意している場合があります。たとえば藤枝市ではリフォーム工事費用の50%を助成してもらえて、外壁塗装も対象となっています。
しかし外壁塗装なら無条件に助成金が出るわけではありません。先の例なら「空き家をリフォームして入居すること」が大前提になっているなど、それぞれ厳しめの条件が設けられています。
また助成金・補助金の予算を使い切った時点で募集終了となったり、募集時期や金額が自治体によって違っていたりと、必ずしも使いやすい制度ではありません。
条件に当てはまるのであれば、助成金・補助金を使わない手はないでしょう。以下のサイトで、お住まいの自治体に使える制度はないかをチェックしてみることをおすすめします。
4.火災保険の保険金で賄う
たとえば台風が原因でお家の外壁にひび割れができたなら、火災保険の保険金でリフォーム費用を支払える可能性があります。
そのためには火災保険に加入しているだけでなく、適用条件に適合している必要があります。台風なら風災が適用条件になるため、加入している保険の証券を確認してください。
しかし、それだけで保険金が支払われることはありません。保険会社に風災であると認めてもらう必要があり、さらに被害を受けてから3年以内に申請しなければなりません。
また保険金が支払われる範囲は、被害を受けたところのみのため、外壁全面を塗装するほどの保険金は、受け取ることはできないでしょう。
5.塗装工事の内容を必要最低限に留める
壁面全面を再塗装したい場合に費用を抑える方法としては、予算の範囲でできる工事を選択するのも良いでしょう。
たとえば外壁にできたひび割れは、水分の侵入を防ぐためにシーリング材を充填した後に、全面を塗装します。これによって補修箇所を目立たなくすると同時に、他の箇所にひび割れが起こるのを防ぎます。
しかしシーリング材を充填し、ひび割れ箇所の補修だけにとどめておけば、壁面の全面塗装に比べると、大幅にかかるお金を抑えることができるでしょう。
ただしこの方法では、他の箇所の劣化を止めることはできません。ひび割れができているということは、他の箇所もひび割れができる寸前まで劣化していると考えるべきです。またシーリング材を充填するだけでは、補修箇所が目立ってしまうデメリットもあります。
お金がないときに外壁塗装する際のポイント
もし予算が足らないとしても、支払いの工夫次第で外壁塗装をおこなえます。しかし注意すべきは、ローンの組み方や業者選びなどポイントがいくつかあります。せっかくの工夫がムダにならないように気を付けましょう。
お金がないからといって自分で外壁塗装しない
DIYでの外壁塗装は、あまりおすすめできる行為とはいえません。ただ塗料を重ねただけでは、塗膜が役割を果たしてくれませんし、高所の作業になり、落下する危険性があるからです。
外壁塗装は見栄えをよくすると同時に、サイディングなどの下地を水分や日光から守る役割があります。そのためにはムラなく重ね塗りをおこなったり、適当な時間を乾燥に割いたりする必要があります。
あわせて塗料の定着をよくするために、エンジン駆動の高圧洗浄機を用いるなど、十分な下地処理が必要です。つまりプロならではの技術や経験、機器が必要となるでしょう。
ローンを組むなら返済計画をしっかりと立てる
手元にまとまったお金がなくても、外壁塗装をタイミング通りおこなうのに、ローンは強い味方です。しかし返済計画を立てずにローンを組んでしまうと、月々の支払いが大変なことになってしまいます。
無理のない返済計画を立てるのに、ローンシミュレーションは有効です。シミュレータは月々の支払いがどれくらいになるか、支払いにムリがないかを検討できるだけではありません。
わずかな金利のパーセンテージの差が、返済額で見ると大きな差になることや、月々の支払を軽くするために、返済回数を増やしすぎることで、返済額がふくらんでしまうことを実感できるでしょう。またローンが始まる年齢によっては、返済期間が短くなることも知っておきましょう。
料金が安すぎる業者は使わない
相見積もりについての項目と矛盾していますが、料金が安すぎる業者は注意しましょう。外壁塗装で手を抜けるポイントはいくつかありますが、結果的に耐用年数が変わってきます。
外壁塗装は手を抜いても、すぐにばれることはありません。たとえば10年持つはずの塗装が3年でダメになり、手抜き工事に初めて気づかされます。
塗料のグレードを勝手に落とす、重ね塗りの回数を減らす、乾燥時間を十分におかない、下地処理を適当にすますなど、外壁塗装で手を抜けるところはいくつもあります。つまり見積もりを安く上げる方法は、いくらでもあると言えるでしょう。
相見積もりで工事内容を同一にすることや、細かい工事内容を見積もり書に記入してもらうことは大切です。安すぎる業者は敬遠しましょう。
補助金の申請は早めに行う
上でも少し触れましたが、自治体の助成金・補助金は、あらかじめ予算が決められています。予算に達してしまったら募集は打ち切られてしまいますし、次の年度に同等の内容のものがおこなわれる保証もありません。早めの決断と申請が必要です。
お金がないときでも工夫次第で外壁塗装できる
外壁塗装に劣化が見られたら、おこなうべきは待ったなしのリフォームです。お金が貯まるまで時間をかけすぎてしまったら、ダメージは家の骨組みに達してしまい、外壁塗装とは比較にならない費用がかかってしまいます。
相見積もりを取る、業者の閑散期に依頼する、塗料のグレードを落とす、補修する範囲をピンポイントにするなど、外壁塗装の費用の抑え方は色々あります。愛着のあるお家に長く住むためにも、外壁塗装は積極的におこないましょう。
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