ラジカル制御塗料の特徴と価格

ラジカル制御塗料は、ラジカルの発生と動きを抑制する機能があり、現在、最も耐久性とコストパフォーマンスに優れているので、シリコン塗料に変わって主流になりつつある塗料です。

このページでは、ラジカル制御塗料の特徴、メリットとデメリット、施工単価、代表的な塗料について紹介しています。

■ラジカル制御塗料はどんな塗料なのか?

ラジカル制御塗料は、耐久性とコストパフォーマンスに優れているため、シリコン塗料に変わって主流になりつつある塗料です。

●ラジカル塗料の性質

ラジカルは、白色顔料である酸化チタンに、紫外線や水、酸素が接触することによって発生します。

ラジカルが発生すると、塗料の樹脂などにダメージを及ぼして、塗膜が粉状になる「チョーキング現象」を発生させます。

ラジカル制御塗料は、高耐候酸化チタンと光安定剤でラジカルの発生と動きを抑制する性質があります。

高耐候酸化チタンは、ラジカルを閉じ込める性質があり、光安定剤は、高耐候酸化チタンが閉じ込め切れなったラジカルを捕まえる性質があります。

●塗料によって樹脂が異なる

塗料は、シリコンやフッ素など樹脂によって種類が分けられていますが、ラジカル制御塗料は、ラジカルを制御する性質がある塗料の総称で、塗料の種類によって樹脂が異なります。

●ほとんどが水性1液

ラジカル制御塗料は、ほとんどが水性の1液タイプで、屋根塗料一部に油性の2液タイプがあります。

■ラジカル制御塗料のメリット

●耐久性が高くコストパフォーマンスに優れている

ラジカル制御塗料は、現在主流のシリコンと比べて、耐久性が高くコストパフォーマンスに優れているので主流になりつつある塗料です。

シリコン塗料は、耐久年数が10~12年前後で、施工単価が1,800円~2,800円程度です。ラジカル制御塗料は、耐久年数が15年程度、単価が2,200円~2,800円程度になります。

●チョーキング現象が発生しにくい

チョーキング現象の原因となるラジカルの発生を制御するので、チョーキング現象が発生しにくい特徴があります。

●親水性に優れている

親水性が優れている特徴があるので、水が馴染みやすく汚れが付着しづらいです。

●防カビと防藻に優れている

防カビと防藻性に優れている特徴があります。そのため、北面や風通しの悪い場所でもカビや藻の発生を抑制することができます。

■ラジカル制御塗料のデメリット

●濃い色はできない

ラジカル制御は、白色顔料である酸化チタンに対して有効で、濃い塗料は、酸化チタンを使用してないのでラジカル制御の効果がありません。

但し、濃い色はラジカルが発生しないので、通常の塗料で施工しても耐久性は変わりません。

●実績や製品数が少ない

ラジカル制御型塗料は、2012年に日本ペイントのパーフェクトトップが最初に発売されました。そのため、歴史が浅く実績や製品数が少ないです。

■ラジカル制御塗料の施工単価(m2)はいくらくらいか?

ラジカル制御型塗料の施工単価は、2,200~2,800円です。

 

■弊社でラジカル制御塗料を選ばれるお客様の割合


外壁塗装は、アクリル0%、ウレタン0%、シリコン10%、ラジカル制御20%、ガイナ(断熱)10%、フッソ30%、光触媒0%、無機30%。

屋根塗装は、アクリル0%、ウレタン0%、シリコン30%、ラジカル制御0%、ガイナ(断熱)10%、フッソ30%、光触媒0%、無機30%です。

■こんな方にオススメする塗料です(もし、オススメできるなら)

フッ素や無機塗料ほど高級なものは求めていないけど、シリコンよりは長持ちさせたいという方にオススメです。費用対効果が高い塗料です。

■代表的なラジカル制御塗料

●パーフェクトトップ(日本ペイント):平米単価2,200~2,800円


ウレタン樹脂を使用しているので、透湿性が高い特徴があります。また、ツヤが5種類あり、他のラジカル塗料よりも1種類多いです。

●プレミアムシリコン(エスケー化研):平米単価2,450円

ラジカル制御塗料の中でも、耐久性と価格のバランスに優れているので、費用対効果が高い特徴があります。

●アレスダイナミックTOP(関西ペイント):平米単価2,600円


雨天でも施工が可能で、ラジカル制御塗料の中では、耐久性が高い塗料です。

■ラジカル制御塗料に関するよくある質問

1.ラジカル制御塗料は、汚れやすいと聞いたのですが本当でしょうか?

ラジカル制御塗料は、低汚染性に優れているので、汚れにくいです。但し、ツヤ消しなどの光沢が無い塗料は、ツヤありよりも汚れやすいので、注意が必要です。

2.本当のところラジカル制御塗料のことをどう思いますか?

良い塗料だと思います。最近は弊社のお客様でも選ぶ方が多く、外壁塗装だと約2割のお客様が選んでいます。ただし、屋根は外壁に比べ劣化しやすい箇所なので、ラジカルはオススメしていません。

■まとめ

ラジカル制御塗料は、耐久性が高くコストパフォーマンスに優れているため、シリコンに変わって主流になりつつある塗料です。

濃い色ができないのと実績が少ないデメリットがありますが、チョーキング現象や汚れに強いので、淡い色で塗装を考えている場合はオススメです。

弊社でも外壁にラジカル制御塗料を選ばれるお客様が増えてきています。ラジカル塗料で塗装をご検討の方は、お気軽にお問い合わせください!

 
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