外壁塗装「艶あり」「艶なし」はどっちを選ぶ?汚れ、耐用年数などから比較!
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カテゴリー:外壁塗装の塗料
マイホームを建ててから10年ほどすると、外壁を塗り替えてきれいにしたいと思う人は多いかもしれません。しかし、外壁の塗料では「艶あり」と「艶なし」があり、どちらを選ぶべきか悩んでしまうものです。
「外壁塗装では、艶ありと艶なし、どちらを選んだほうがいいの?」「艶のありなしで、耐用年数に違いはあるの?」このような疑問を持つ人も多いでしょう。
そこで今回は、外壁塗装の「艶あり」と「艶なし」の違いを詳しく解説します。
外壁塗装の「艶あり」と「艶なし」の違い
外壁塗装において、「艶あり」と「艶なし」の明確な基準と定義はありません。しかし、外観や質感、特徴などには一定の傾向があります。
「艶あり」と「艶なし」の違いを表にまとめると、以下の通りです。
|
艶あり |
艶なし |
質感 |
ツヤツヤとした質感 |
マットな質感 |
汚れ |
つきにくい |
つきやすい |
耐用年数 |
長い |
短い |
ここでは、艶ありと艶なしの特徴をそれぞれ紹介していきます。
質感
艶とは、滑らかなものの表面から出る光沢のことです。外壁の艶を数値で表すと、60度の角度から100%の光を当て、光が正反射して反対側に届くのは、当てた光のうち何%かどうかで決まります。
外壁の艶の種類は、「ツヤあり」「7分ツヤ」「5分ツヤ」「3分ツヤ」「ツヤ消し」の5段階があります。しかし、すべての塗料で艶の種類が選べるとは限りません。
また、メーカーや塗料の種類によっては、艶消しがない塗料もあります。選んだ塗料が、艶の調整ができるかどうかは、それぞれの塗料製品のカタログやWebサイトで確認しましょう。
汚れ
外壁の艶ありと艶なしでは、汚れの付き具合が変わります。表面が滑らかな艶あり塗料は、汚れがつきにくく、塗膜の寿命も長いのが特徴です。
一年中、屋外にさらされている外壁は、砂ほこりや排ガスなどの影響を受けてしまいます。そこで艶ありの塗料を選ぶと、表面の凹凸が浅く、汚れが溜まりにくいため外壁の耐久性も上がります。
また、日の当たらない部分や多湿な場所で発生しやすいのは、外壁のカビやコケです。艶ありの外壁は撥水性が高いので、カビやコケも発生しにくく、塗膜が長持ちしやすいと言えるでしょう。
耐用年数
艶あり塗装を艶なしの塗料と比較すると、耐用年数が1年半〜3年程長いと言われます。一般的なシリコン塗料の耐用年数は10年程です。艶あり塗料を選ぶと、11年半〜14年程になると考えられます。
多くの艶なし塗料は、もともと艶ありの塗料にフラットベースと呼ばれる艶消しの調整剤を混ぜて光沢を抑えています。フラットベースを混ぜることで、表面に凹凸が出るようになり、光が乱反射して艶がなくなるためです。
フラットベースを混ぜた分、塗料の混ぜムラが起こる可能性も高く、塗料自体の耐久性が落ちてしまいます。そのため、耐用年数だけを考えるのであれば、艶なしよりも艶ありを選んだほうがよいでしょう。
しかし、近年では、混合することなく艶なしの性質を持つ塗料もあります。もとから艶なしの塗料を選ぶと、長い耐用年数が期待できるでしょう。そのため、耐用年数のある艶なしを希望する場合は、もとから艶消しの塗料をおすすめします。
外壁塗装の「艶あり」のメリット・デメリット
外壁塗装の艶ありの塗料は、耐久性や耐候性がある一方で、艶の美しさを保てるのは数年程度だとも言われます。
ここでは、外壁塗装の「艶あり」のメリットとデメリットを解説していきます。
メリット
艶あり塗装のメリットは、塗装本来の耐久性や耐候性が期待できる点です。また、表面に凹凸が少ないため、汚れが付着しにくいという特徴もあります。
また、艶ありの塗料は塗りたての光沢があり、意匠性に優れる点も魅力です。外壁塗装を終えた後は、新築のような美しい輝きになるでしょう。さらに、もともとのサイディングの凹凸が強調されるため、陰影が深くなり住宅に趣が出ると感じる人も少なくありません。
艶あり塗料は、種類も豊富でさまざまなメーカーが販売しているため、好みの塗料が選べるのもメリットだと言えます。
デメリット
艶あり塗料のデメリットは、艶が長続きしない点です。およそ2〜3年で光沢が消えてしまうと考えておきましょう。また、艶を少し抑えて、7分ツヤや5分ツヤに調節すると、調整剤を混合するため耐用年数が短くなります。
光沢のある外観は、サイディングの柄によっては安っぽく見えることもあるため、既存の外壁材との相性を見極める必要があります。光の加減によっては、眩しく見えることもあるでしょう。
外壁塗装の「艶なし」のメリット・デメリット
外壁塗装の艶なしの塗料は、マットで自然な仕上がりに見える一方で、汚れがつきやすいという特徴があります。
ここでは、外壁塗装の「艶なし」のメリットとデメリットを解説していきます。
メリット
艶なしの塗料は、光を反射せず、街並みに溶け込む仕上がりになります。控えめで落ち着いた雰囲気を演出でき、モルタルなどの外壁と相性が良いでしょう。日本風の住宅にも似合い、高級感があると感じる人も多くいらっしゃいます。
しかし、「ピカピカの艶があると高級感を覚える」「質感がマットな艶なしのほうが、高級に見える」などは主観的な意見で、感じ方は人それぞれです。選ぶときには、ご自身で色見本や実際の施工現場をみて選ぶことをおすすめします。
デメリット
艶なしの塗料のデメリットは、汚れがつきやすく艶ありよりも耐久性に劣る点です。また、流通している塗料の種類が少なく、色の選択肢も多くありません。選択肢が限られるため、幅広い種類の中から選びたい人には不向きです。
また、艶ありを艶の調整で艶消しにすると、調整剤を足す都合で価格が高くなることもあります。艶がないことで質素に感じる人もいるでしょう。
外壁塗装の艶別色の選び方
外壁の艶ありと艶なしでは、色選びにどんな違いが出るのでしょうか。外壁の、「艶あり」と「艶なし」それぞれの、おすすめの色の選び方を解説します。
艶あり
外壁塗装で艶ありの塗料を選ぶときは、少し暗めの色がおすすめです。濃いめのブラウンやグレーなど、暗めの色を選ぶことで、艶はありつつも落ち着きのある雰囲気が演出できます。
赤や黄色の原色に近い色で、艶ありの塗料を選ぶと、色褪せしやすく安っぽく感じることも少なくありません。街並みに溶け込む自然な外観を好むなら、艶あり塗料は中間色で暗めの色を選んでおくことをおすすめします。
艶なし
艶なしの塗料を選ぶときは、明るめの色がおすすめです。特に、日当たりが悪い場所では、艶なしの塗料は暗めに感じることがあります。明るく見せたい場合は、ご自身で選んだ色よりも、1トーン明るめの色を選んでおきましょう。
外壁の色選びで迷った際は、こちらの記事を参考にご覧ください。
まとめ
外壁塗装の「艶あり」と「艶なし」は、質感や汚れの付き具合、耐久性に違いが出ます。
艶ありの塗料は、耐用年数が長いことが多いため、こだわりがなければ艶ありを選ぶことをおすすめします。種類も多く、さまざまなメーカーから販売されているため、選択肢に迷うことはないでしょう。
艶ありと艶なしでは、見た目の感じ方に個人差があり、どちらにもメリット・デメリットがあります。それぞれの長所や欠点を理解して、納得感のある塗料選びに、本記事が参考になりましたら幸いです。
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